柏洋通信Vol.78

【日本ガラスびん協会主催のヨーロッパ視察に行ってきました。その①】(10/31)

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◆ベネチアは100以上の小島から成っており、島から島へはヴァポレットと呼ばれる水上バスで移動します。

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◆ムラーノ島はベネチアングラスを制作する工房の集積地あるとともに、世界中から多くの人々が訪れる観光地でもあるのです。

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◆ベネチアングラスの工房では、実際に制作する現場を見学することができます。我々の目の前で匠の技が躍動し、瞬く間に見事な馬のオブジェが完成しました。

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◆ムラーノガラス美術館では写真撮影が可能なのがうれしいところです。時代ごとにそれぞれの作品が丁寧な説明とともに展示されていて、製法や着色を含む加工技術の変遷が良く理解できます。歴史的価値のある多くの素晴らしい作品に接することができ、我々グラスマンにとって正に至福の時でした。

 2年毎にドイツのデュッセルドルフでガラスびんを含む全てのガラス産業を網羅する大規模な展示会が開催されています。
 今回は10月23日から26日の日程で行われました。
 それに合わせて当社も準会員として加盟する日本ガラスびん協会がヨーロッパ視察旅行を企画したことから、我々も参加することになりました。
 主な目的はもちろんグラステックではありますが、同時に先進的なガラスびん工場の見学や、
ヨーロッパのガラスびん事情を広く見聞する機会も盛り込まれており、そちらも重要なミッションです。
 私にとってはむしろ後者の方の比重が高いかもしれません。
 私は前回、前々回の視察にも参加しており、今回も当社の若手と二人で参加しました。

   10月19日の早朝に成田を立ち、まずは空路オランダのアムステルダムを経由してイタリアのベネチアへ。
 ベネチアングラスの工房や美術館を視察した後、一旦アムステルダムに戻ってオランダのガラスびん工場を見学。
 さらにそこからイギリスのマンチェスターに跳んで大規模な充填工場を併設するガラスびん工場を見学。
 その後アムステルダムからバスで陸路ドイツのデュッセルドルフへ移動してグラステックを視察。
 26日の早朝にデュッセルドルフを発ち、パリを経由して27日の朝に成田に帰ってくるという、実にハードな旅程でした。
 今回の柏洋通信では、この視察旅行の様子を3回に分けてリポートする予定です。

   中世以降優れた技術力と装飾性でヨーロッパのガラス界を席巻したベネチアングラスは、 我々グラスマンにとって一度は見ておきたいものです。
 ベネチアングラスのメッカであるムラーノ島へは、ベネチア本島からヴァポレットと呼ばれる水上バスに乗ってわずか15分ほどで着きました。
 島に一歩足を踏み入れればそこはベネチアングラス一色です。
 多くの工房や土産物を扱うショップが立ち並び、船着き場の近くにはおしゃれなレストランも目に付きます。
 我々一行はある工房に立ち寄りベネチアングラスの制作実演を見学し、その足でベネチアングラスの歴史を知り、 優れた作品を鑑賞できるムラーノガラス美術館を訪れました。
 時代とともに製造方法や装飾に違いはあるものの、その技術力の高さと豊かな芸術性には驚かされました。
 職人から職人へと代々受け継がれ、研ぎ澄まされた技術が新たな製造方法を生み出し、より高い透明度と鮮やかな色彩を実現しました。
 13世紀末にはこうした優れた技術が他国に流出しないよう、時の王が職人をここムラーノ島に集めたという逸話にもうなずけます。
 ここに展示されているものは当社が生産しているガラスびんとは似て非なるものです。
 それでもソーダ石灰ガラスとしてその源流をたどれば当社の製品と結びつくことも事実です。
 コストや品質などで日々悪戦苦闘している我々ではありますが、ベネチアングラスの優れた作品群に触れたことで、 明日へのモチベーションが高まることを実感しました。











代表取締役社長
七島 徹